
脱毛サロンやエステサロンで行われる光脱毛。
大々的な広告やキャンペーンなどで目にしたり、光脱毛を行っている人の話を聞いたり、
実際に光脱毛を行っているという方も多いのではないでしょうか?
しかし、光脱毛を行っている人の話をよくよく聞いてみると
なかなか毛が減らないといったことに悩んでいる方も同じくらい多くいらっしゃいます。
実は光脱毛は脱毛効果はなく、減毛・抑毛といった毛を細くするといったものに留まるものです。
また、毛を細くするまでに掛かる回数も12回~24回以上と個人差はあるものの、かなり多くなってしまいます。
この光脱毛の効果について、美容皮膚科のスタッフが解説いたします。
目次
1.光脱毛は脱毛ではなく【減毛】効果
光“脱毛”とはいうものの、実際に得られる効果は脱毛ではなく『減毛・抑毛』です。
減毛、抑毛とは簡単にいうと『毛が薄くなる』ことであり、脱毛の意味合いとして皆さんが考えている完全に毛が生えてこなくなるわけではありません。
光脱毛とは、エステサロン(脱毛サロン)や家庭用脱毛器で用いられる脱毛方法でIPL脱毛やIPL光脱毛とも呼ばれています。
光脱毛の仕組みは、毛の色(黒色)に反応し、熱を持つ光のパワーを利用して毛根(毛母細胞・毛乳頭)を弱らせ、毛を細く(薄く)していきます。
エステサロン(脱毛サロン)や家庭用脱毛器で用いられる光は毛根を破壊するほどのパワーを持っていないので、毛根を弱らせることしかできず、脱毛することができません。
ムダ毛といえども、毛根は体の組織の一部です。そのため、体の組織を破壊する行為は医療行為とされ、医師が在籍している『医療機関』でないと行うことが法律で禁止されています。
そのため、光脱毛では毛根を弱らせる程度の効果、つまり『減毛・抑毛』の効果に留まるというわけです。
2.減毛効果が得られるのは12回~24回照射後
『減毛・抑毛』の効果が得られるのは12回~24回目の照射後からとなります。期間にすると約2年後~4年後からです。
まず『照射後から』という表現についてですが、光脱毛の仕組みを前章で説明しましたが、人の体には自然治癒力が備わっており、基本的に弱ってしまった細胞も完全に破壊されていなければ復活し、元通りになります。そのため、減毛効果が現れ始めてから減毛状態をキープするためには、同じ間隔で通い続けなければならないため、『照射後から』という表現を使用しています。
12回~24回目の照射を必要とする理由は、同じ毛根に対し2回以上の照射が光脱毛の減毛効果を得るために必要とされているからです。
毛には毛周期という毛が生え変わるサイクルがあります。
毛が生え始める成長初期、毛が生えている状態の成長期、毛が自然と抜け始める退行期、毛が全くない状態である休止期です。この成長初期から休止期までを約2ヶ月掛けて繰り返しています。
この4つの期間の中で光脱毛の効果が得られるのは、毛根と毛がくっついている成長初期と成長期の2つの期間のみです。
光のパワーは、黒色のメラニン部分(毛)に集まり、毛根にダメージを与えています。そのため、毛根と毛がくっついている期間以外は脱毛効果が発揮できないのです。
3.脱毛サロンの違いによる効果の違いはありません
脱毛サロンにより、使用している脱毛機器が異なるため、脱毛効果に違いがあるのではと思われる方もいらっしゃると思いますが、実際に『減毛・抑毛』という点からみると脱毛効果に違いはありません。しかし、脱毛サロンで行われる脱毛には、大きく分けてS.S.C.脱毛と光脱毛の2種類があります。
光脱毛が前章でお伝えしたように光のパワーで毛根を弱らせるという仕組みに対し、S.S.C.脱毛は抑毛ジェルを照射部位に塗布し、光のパワーで浸透されるという仕組みを持っています。
S.S.C.脱毛では、まずビーンジェルというジェルを塗布します。
このビーンジェルの中にはトレジャービーンズという毛の成長を抑制する成分(フィリニーブ)が入っており、クリプトンライトを照射することで有効成分が溶けだし、クリプトンライトの温熱効果によって開かれた毛穴から浸透していくといった仕組みです。
この2種類の脱毛方法のうち、どちらが導入されているかはサロンにより異なります。
また、効果に対し違いはないものの、S.S.C.脱毛は抑毛ジェルが作用するものになるため、痛みが少ない方法とされています。
4.脱毛効果を考えるなら医療レーザー脱毛
本当の意味での脱毛効果を得たいのであれば、光脱毛ではなく、医療レーザー脱毛をおすすめします。
医療レーザー脱毛とは、医療機関のみで行われるレーザー機器を使用した脱毛です。
前述したように、体内の組織(毛根)の破壊が法律で認められている医療機関であれば、毛根を破壊することができるほどのパワーを持ったレーザー機器を使用できるため、脱毛が可能となります。
光脱毛では効果を得るために12回~24回以上の照射が必要であったのに対し、医療レーザー脱毛では、1度の照射で効果を得ることができるため、毛周期に合わせて3回以上の照射で減毛効果が見え始め、5回以上の照射で脱毛効果が得られます。
こういった効果が現れる照射回数が少ないメリットは脱毛の料金にも関係します。
医療レーザー脱毛は料金が高いという印象がありますが、効果的な脱毛法であるため、通う回数にも終わりが見えます。
しかし、脱毛サロンは減毛したいと思っている間、ずっと脱毛し続けなければならないため、終わりが見えず、回数に目処が立ちません。
そのため、トータル的なランニングコストで考えると医療レーザー脱毛の方が安いといえます。
また、医療レーザー脱毛はパワーが強い分、痛みも強いというイメージを持たれがちですが、光脱毛と同様、太く濃い毛が生えている部位や骨に近い部分、VIOライン以外は痛みを感じないといった感想を持たれる方も多く、また痛みが強い部位に対しては麻酔が使えるという点も大きな特徴です。
そして、ヤケドや増毛・硬毛化等のリスク対応が即座に可能となることも医師が常駐している医療機関ならではの特徴です。
脱毛にはヤケドや増毛・硬毛化(脱毛を行うことで逆に毛が増えたり硬い毛が生えてくるといった症状で光脱毛でも起こりえます。)のリスクが考えられます。
こういったリスクに対し、医師が常駐している医療機関では診察と治療が即座に行うことができます。
以上の光脱毛と医療レーザー脱毛の違いを表にまとめました。
|
医療レーザー脱毛 |
光脱毛 |
受けられる機関 |
医療機関 |
脱毛サロン・家庭 |
効果が得られるタイミング |
5回以上 |
12回~24回以上 |
料金 |
安い |
高い |
痛み |
強い |
やや強い |
麻酔 |
使用可 |
使用不可 |
リスクへの対応 |
医師が常駐 |
クリニックを紹介 |
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
光脱毛の効果は『減毛・抑毛』となり、脱毛が出来るといったことはありません。
こういった『減毛・抑毛』の効果が見られるタイミングは12回~24回目の照射後からで、期間にすると2年~4年以降となります。
光脱毛の種類には抑毛ジェルを浸透させるタイプのS.S.C.脱毛と毛根に光でダメージを与える光脱毛(IPL脱毛)の2種類がありますが、効果に大きな違いはなく、S.S.C.脱毛の方が痛みの少ないという特徴があります。
本当の意味での脱毛をお考えなら、『医療レーザー脱毛』をおすすめします。医療レーザー脱毛は毛根が確実に破壊できるほどのパワーを持ったレーザーを使用した脱毛が可能となるため、光脱毛よりも短い回数、短い期間で脱毛効果を感じることができますので、ランニングコストも安くなることが多く、医療レーザー脱毛を検討されることもおすすめします。
自分自身のムダ毛をなくしたいのか?減毛したいのか?いつまでに脱毛したいのか?などをもう一度じっくり考え、自分自身にあったを脱毛法を選んでください。
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